腎臓疾患の症例

目次

原因不明の腎機能低下

60代女性・健康診断で指摘された腎機能低下

症状の発見と初期対応:

  • 当院に来院された患者様は、毎年の健康診断で腎機能の徐々な低下が指摘されていました。深刻な状態ではないものの、治療方法の不在と毎年の機能低下による不安がありました。

治療の開始:

  • 治療開始時のデータ:クレアチニン (CRE) 値 0.88、推定糸球体濾過率 (eGFR) 49.5。
  • 腎機能低下が初期段階であったため、透析の必要はありませんでした。血流改善薬と腎臓の炎症を抑える漢方薬の服用を開始。

生活習慣の改善指導:

  • 患者様はインターネット等で腎臓機能改善に関する情報を収集し、実践されていました。しかし、初期の腎炎と末期の腎炎では生活上の注意点が異なるため、重要なポイントに絞った養生指導を行いました。

治療の結果:

  • 治療開始後3ヶ月で、CRE値が0.69、eGFRが64.4に改善。
  • 血液検査の数値が基準範囲内に入り、患者様は大変喜ばれました。腎臓の機能は悪化すると速度が速まるため、初期の対応の重要性を共有しました。

患者様の感想:

  • 「不安でやみくもにインターネットで情報を探していましたが、具体的な指導を受けて安心しました」との感想をいただきました。

糖尿病性腎症

70代前半男性・透析を先延ばしたい

特に自覚症状はないが、健康診断のたびに毎年腎臓機能が下がっている。叔父が透析を受けていて、とても大変なことを知っているのでそれだけは避けたい。糖尿病と高血圧があるが病院の薬で数値は安定。

血流を改善し、腎臓の負担を軽減するお薬と炎症を和らげるお薬を組み合わせて治療を行った。

治療開始時 クレアチニン1.31 eGFR 42.1 (2021/4/16)
9ヶ月 クレアチニン1.19 eGFR 46.8 (2021/1/20)

これまで検査の度に数値が悪化していたので改善にとても驚き、喜ばれていた。透析導入のリスクはまだ低いため、通常より服用量を減らし、長期で経過をみている。

治療開始2年後 クレアチニン1.08 eGFR51.9 (2023/4/4)

あせらずじっくり続けて下さったおかげでクレアチニンはほぼ検査基準値内に入るようになり、安心して続けていただいている。

糖尿病性腎症

60代前半男性・これ以上悪化すれば透析と医師より言われる

26才から糖尿病を患い、インシュリン注射も使用している。糖尿病が原因で腎機能が低下、他にも心不全、網膜症の既往あり。自覚症状は特になく、網膜症による視野欠損と最近足がよくつることがある。腎機能数値の悪化により医師から近いうちに透析導入の提案あり。趣味の釣りを楽しみたいのでなんとしても透析を先延ばしにしたいと来局。

体質改善の漢方薬と血流を改善する漢方薬、また原因疾患となる糖尿の治療のため糖代謝を助ける養生食をセットにして治療を行った。

来局時 クレアチニン6.12 eGFR8.1 (2021/4/9)
4ヶ月後 クレアチニン4.89 eGFR10.4 (2021/8/6)

その後悪化と改善をくり返しながら漢方治療を継続している。医師からは透析はこのままならすぐに導入にはならないと言われている。

糖尿病性腎症

70代前半男性・できるだけ透析を先延ばしたい

自覚症状は特になく、疲れやすさが少しある。糖尿病とそれが原因となる腎機能の低下、また毎晩の晩酌のため肝機能の低下がある。

腎臓の炎症を抑える薬と余分な水の排出を助ける薬、さらに肝臓の働きを助けて解毒機能を高める養生食を組み合わせて服用した。

治療開始時 クレアチニン1.60 eGFR33.86 γGTP203 (2021/7/5)
3ヶ月後 クレアチニン1.27 eGFR43.60 γGTP158 (2021/10/12)
腎機能、肝機能ともに改善が見られた。

その後改善と悪化をくり返しながら経過を観察中。

慢性腎炎

60代前半女性・腎機能の低下を防ぎたい

定期検診で年々腎機能の検査値が低下。

腎臓の炎症を和らげるお薬と、水分の排泄を促し腎臓の負担を和らげるお薬で治療を行った。

治療開始 クレアチニン 1.03  eGFR 42.9 (2021/9/8)
2ヶ月後 クレアチニン 0.89 eGFR 50.3 (2021/10/25)

この後しばらく服用後数値が安定しているので減量となった。

慢性腎炎

60代後半男性・2年前より腎機能低下

2年前より腎機能が低下。肺気腫やリウマチにより病院からお薬を飲むことも多く、腎臓に負担がかかっている。だるさが続き、寝ていることが多くなった。むくみあり。

体質を改善するお薬と水分排泄を促進する薬を組み合わせて治療を行った。

来局時 クレアチニン 2.44 eGFR 21.7 (2021/9/29)
3ヶ月  クレアチニン 1.90 eGFR 28.5 (2021/12/20)

だるさは完全には消えていないが、やや改善、リウマチにより上昇していたCRP(炎症の検査値)も下がり、喜ばれていた。

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