蕁麻疹(じんましん)と漢方薬

「突然起きる辛いかゆみ・・・」
「原因がわからないから不安」
「病院の薬をこんなに飲んで大丈夫なの?」
「かゆみでかきむしってしまってお肌がボロボロ・・・」

蕁麻疹は皮膚の一部が突然赤く腫れて盛り上がる病気で、多くの場合、かゆみを伴います。
通常数時間から1日のうちに消えてしまうことが特徴です。
幅広い年代で発生頻度が高く、生涯で10人に1人が経験すると言われています。

目次

蕁麻疹(じんましん)の症状

蕁麻疹は皮膚の一部が突然赤くくっきりと盛り上がり、すぐに跡形もなく消えてしまう病気です。
多くは激しいかゆみを伴いますが、チクチクとしたかゆみに似たような感じ、もしくは焼けるような感覚を訴えることがあります。

数分から数時間後には消えてしまうことが多いですが、場合によっては半日から1日以上続くことがあります。
症状が6週間未満で終息するものを急性蕁麻疹、それ以上続くものを慢性蕁麻疹と呼びます。

全身どこでも発生しますが、特に衣服で圧迫や摩擦をされやすいところに生じやすい傾向があります。
皮膚だけではなく、粘膜にも生じることがあり咽頭部に発生すると声がれや呼吸困難を引き起こすこともあります。

蕁麻疹(じんましん)の原因

何らかの体質に合わない食べ物で発生するように思われる蕁麻疹ですが、実際のところ7割が原因不明です。
特に慢性蕁麻疹では原因がはっきりしないことがほとんどです。

原因により大きく分けて「アレルギー性蕁麻疹」もしくは「非アレルギー性蕁麻疹」があります。

アレルギー性蕁麻疹とは?

特定の食べ物を口にすると生じる「アレルギー性蕁麻疹」。
実はアレルギー性が原因となるタイプは蕁麻疹全体のたった3.4%程度の確率です。

アレルギー性蕁麻疹の特徴はある食品を口にすると必ず症状が現れることです。
食べたあとすぐに症状が出現するので、原因物質を特定しやすく、また、何週間も続けて毎日症状が現れるようなケースでは食物が原因となっていることはほとんどありません。

アレルギー性蕁麻疹を発症しやすい原因物質で代表的なものはエビ、カニ、ソバ、果物などですが、人によって異なります。
食品のみではなく薬やダニ、細菌が起因となることもあります。
血液検査などによって比較的簡単に原因を特定できるものも、アレルギー性蕁麻疹の特徴です。

非アレルギー性蕁麻疹とは?

非アレルギー性蕁麻疹の原因はアレルギー性よりさらに多岐にわたります。

まず原因として多いものは物理的刺激です。
皮膚のこすれや寒冷、温熱、日光などがこれに当たります。

発汗が原因となる蕁麻疹もあります。
運動や入浴など、体が温まったとき、もしくは精神的な緊張で汗が出たときに起こる蕁麻疹です。
コリン性蕁麻疹と呼ばれ、他の蕁麻疹と比較して皮膚の膨らみが少ないことが特徴です。

食品が原因となる蕁麻疹はアレルギー性のものとは別に、非アレルギー性のケースもあります。
アレルギーのメカニズムは食品中のアレルゲンが原因となりIgE抗体が関与してヒスタミンの分泌がおこり、かゆみや発赤につながります。
非アレルギー性蕁麻疹ではIgE抗体は関与せず、食品そのものにヒスタミン様物質が含まれることでかゆみが発生します。
このタイプは同じ食品を食べてもその日の体調によって蕁麻疹が起きたり、起きなかったりが特徴です。
食べた量や消化管からの吸収のされ方に大きく影響を受け、血液や皮膚の検査で原因物質を特定することはできません。
原因物質として多いものは青魚や肉類、タケノコやほうれん草などがです。

自分でできる蕁麻疹(じんましん)対策

蕁麻疹は日頃の疲れやストレスで症状がでやすくなります。
3食バランスよく食事をとる、適度な運動習慣と睡眠時間を確保するなど心がけましょう。

当然ですが食品が原因で蕁麻疹がでるようなら原因物質は避けましょう。
原因物質が不明な場合は症状が現れたときの食事記録をしっかりつけることが手がかりになることがあります。

ミネラル不足はかゆみを悪化させます。
黒い食材といわれる、黒ごまや海藻類はミネラルが豊富です。
また、紫蘇やショウガなど薬味をしっかり使うことで魚や貝などの海産物よる蕁麻疹のリスクを軽減させることができます。

アレルギー性蕁麻疹では蕁麻疹を引き起こすIgEの産生が高まるためハウスダストやカビにも注意が必要です。
ペットを飼うこともできれば避けた方がいいですが・・・どうしてもという時は掃除をこまめにする、寝室には入れないようにするなど工夫をしましょう。

漢方の蕁麻疹(じんましん)治療

漢方薬局くら石では蕁麻疹の原因は主に下の3つと考えます。

  • 体の表面の正気不足
  • 解毒機能の低下
  • ストレスによる自律神経の乱れ

急性の蕁麻疹では体の表面の正気不足が原因であることが多くあります。
風邪薬にも使われる“麻黄“や“桂枝”などが含まれる漢方薬を功を奏します。

症状が何度も繰り返す蕁麻疹では“柴胡“や“黄芩“を使った漢方薬で解毒機能を高めて体質を改善を目指します。

近年増加しているストレスが原因となるタイプの蕁麻疹。
その方のストレスタイプに合わせてストレス対策と、上記の正気不足を改善する薬や解毒機能を高める薬を組み合わせることがおすすめです。

より治療を早めるために原因物質の特定もお手伝いします。

蕁麻疹(じんましん)のよくある質問

病院の薬で改善しなかったのですが、治りますか?

漢方治療は病院の薬と全く違う形でのアプローチですので、治る可能性は大いにあります。
また、病院の薬で副作用がでてしまった方にも漢方での治療はおすすめできます。
また、体質改善により再発防止にも効果があります。

原因がはっきりわからないのですが、治療できますか?

症状を詳しくお伺いしてその人に合わせてお選びしますので、原因物質がわからなくても大丈夫です。
また、ヒアリングで原因物質を特定できることもあります。

発症してから長くたちますが、改善しますか?

蕁麻疹だけではなく、漢方治療は一般的にかかっている時間が長ければ長いほど、治療にも時間がかかる傾向があります。
ただ、ケースバイケースですので、短時間で治療が終了になることもあります。

お一人では解決が難しいと思われる方、ご不明な点がある方はぜひご相談ください!

(効能効果には個人差がございます。当内容は同等の効果を保証するものではございません。あしからずご了承ください。)

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